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「アルコール依存症の患者は、飲酒によって得られる多幸感や安心感を求めて酒にふけっているわけではないということを認識しなくてはなりません。アルコールが引き金となって脳内にドーパミンが 放出されて興奮状態に陥り、その時の環境や行動、生理的な要素が絡み合って、『酒を飲む』という行動が誘発されてしまうのです。ドーパミンと聞くと、楽し い気持ちや幸福感を引き起こす物質というイメージがあるかもしれませんが、より正確には『学習伝達物質』と言ったほうがよいかもしれません」と、 Morikawa氏は語ります。
ドーパミンはそれらが放出される際に活動するシナプスを増強する働きがあり、その瞬間に行っている飲酒行為は繰り返す価値のあるものだと脳に伝達します。こうして、アルコールを飲むことには繰り返し行う価値があると脳は学習するのです。
そしてさらに、実際に飲酒する場所でのさまざまな行動も同時に学習します。たとえば、バーに行ったら友人と話し、何かつまみを食べ、そして店内にかかって いるBGMに耳をかたむけることになりますが、飲酒同様にそれらの行動についてもドーパミンが放出されて潜在意識に「反復するべき行動」として学習されて いきます。